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富山県民の方々を対象に、性別に関わる
「アンコンシャス・バイアス」のエピソード募集キャンペーン
「思い込み『アルカモ』!?キャンペーン」を2023年度に実施しました。
こちらのページでは、その結果をご覧いただけます。
「皆さんに気づいてほしい
『これってアンコンかも!』と思う(思った)言葉」
ご応募いただいた内容の一部から、職場、家庭・地域にひそむアンコンと思う(思った)言葉をご紹介します。
アンコンは誰にでもありうるもの。ぜひ、ご自身のアンコンに気づいてみませんか。
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3才の息子が選んだコップを見たときの、
「私」から子どもへの言葉これがいいの?
コップの色がピンクだよ?- 子どもが選んだ色を「女の子っぽい」と思い、使い続けてくれるのか心配になりましたが、あとで振り返ると、自分自身の思い込みがつよく出てしまったと反省しました。
- 「らしい」「ぽい」という一個人の固定観念を、他の人に押し付けないことで、みんな自分の好きなものを自信をもって「好きだ」と言える世の中になると思います。そうなってほしいとの思いもこめて応募しました。
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娘の成績を見たときの、「私」から
子どもへの言葉女の子だから国語が得意だね。
数学は点数が悪くても、女の子
だから仕方ないよね。「性別によって、勉強の得意・
不得意がある」というアンコンが
あるカモ?- 娘から「女の子でも国語が苦手な人もいるし、男の子でも国語が得意な人もいる。パティシエやシェフをみても、女性が料理が得意なら女性のほうが多いはず」と言われて、確かに性別によって得意、不得意はないのではないか、と気づかされました。
- 「性別に関わらず、やりたいことができるようになる」との想いで、応募しました。
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役所、学校、保育園などから子どものことで
連絡を受けたときの「相手」からの言葉お母様をお願いします
子どものことに関しては
「母親が
対応するものだ」
というアンコン
があるカモ?- 職場や家庭だけではなく、社会全体が無意識に「子どものことは母親が対応するものだ」「子どもにとって、母親のほうが優先度が高い存在だ」と思って対応を求めていないだろうか?ということに気づくきっかけになればと思い応募しました。
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仕事の都合で、夫に子どものお迎えをお願い
したときの、「私」から夫への言葉ごめんねー!
「子育てに関することは、
母親が
やらなければならない」
という
アンコンがあるカモ?- 母親である自分が迎えに行った時には、夫から謝られることはないのに、夫に迎えにいってもらったときに「悪いことをしたかのように謝る自分」に気づきました。
- お互いに助け合って子育てをしているということを認識・再確認することで、よりよい家庭環境が生まれ、子どもの発達にも良い影響があると思い、応募しました。
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オムツのゴミを片付けようとしていた私に対する「夫」からの言葉
手伝うよ
オムツのゴミ捨てなど
「育児や家事に関することは、
普通、
女性がするものだ」
というアンコン
があるカモ?- 手伝うという言葉に違和感をおぼえました。
- 「手伝う」のではなく、自分のこととして、男の人も家事や育児をするようになれば、もっと女性も働きに出ることができるとの思いからの応募です。また、富山の女性は睡眠時間が短いと言われていますが、その改善にも繋がるように思います。
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洗濯や掃除をしてくれる夫のことを
職場で話したときの「同僚」からの言葉家事をしてくれる旦那さんエライ!
「家事は女性がするものだ」
というアンコンがあるカモ?- 男性は家事をすると「すごい!」と褒められるものの、女性は褒められないということに気づきました。
- 「家事は男女関係なく、協力して行うことであり、女性だけの仕事ではない」という考え方がもっと広まればよいと思い応募しました。
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残業をしなければならない状況の私(女性)に
対する「上司」からの言葉女性はご飯の支度があるから
早く帰られ(⽀度があるだろうから
早く帰ったら?)「ご飯の支度は女性がするものだ」
というアンコンがあるカモ?- 女性を気遣っての発言であることは分かるものの、子育てをしながら働くことが「女性にとってはまだまだ不利だ」と感じるとともに、「仕事と家事を両立して働きたい」という意欲や向上心をそがれる思いでした。
- 「家事や育児は女性がするものだ」というのは、アンコンでは?と気づくことによって、男性の家事や育児の参加率が高まり、結婚に対するマイナスイメージが減ったり、加速する少子化問題に歯止めがかかることに繋がるのではと思い応募しました。
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表彰式の役割を検討するときの言葉
表彰式での介添や補助は、
女性から選びましょう「これは女性の役割だ」
「これは男性の役割だ」等、
性別に対するアンコンがあるカモ?- 「表彰式での介添や補助は女性」「誘導や駐車場係は男性」が当たり前のようになっていることに気づきました。
- 性別にこだわらず、やりたい人がやっていい、できる人がやっていい。そうすれば、これから取り組むことへの可能性や視野を広げることができると思います。子どもたちにもそういった大人の姿を見せたいとの思いから応募しました。
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会社に来社された「営業の方」から、
私(女性)への言葉上司で、
わかる方はいらしゃいますか?「上司は普通、男性だ」
「女性は責任者であるはずがない」
というアンコンがあるカモ?- 「私が、総務部長です。ご用件をお話してくださいますか?」と伝えると、態度が一変し、「女性の方なので、失礼しました」といわれることが多いです。
- 管理職になって10数年たちますが、「女性は責任者ではない」「男性=リーダー」という固定観念がまだまだあることを残念に思います。
- 男女問わず、個人ひとりひとりが、強みを発揮し、やりがいをもって成長できる職場風土にしたいと思っています。一人ひとりのアンコンに対する意識が変われば、職場環境も変わっていくように思い、応募しました。
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就職活動の面談のなかで、「社員」の方から、
私(女性)への言葉女性ならではの視点で貢献してほしい
女性ならではの視点って、いったい、
何だろう?女性はみんな、同じ視点を
もっているのかな?
性別に対するアンコンがあるカモ?- 工学部では、性別にかかわらず、「同じ授業」を受けてきたにもかかわらず、就職活動の面談において「女性ならではの視点で貢献してほしい」と言われると、男性と同程度の働きは期待されていない/評価されないと感じました。
- 「女性ならでは」という言葉にひそむアンコンに企業側が気づくことで、企業への不信感が減ったり、働くことに関してやる気をそがれる女性/男性が減るように思い応募しました。
有識者コメント
アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)は、日常にあふれていて、誰にでもありうるものです。無意識がゆえに、なかなか気づきにくいと感じる方もいるかもしれませんし、気づくにはどうしたらいいのか?と思う方もいるかもしれません。富山県内から集まった今回の事例を読むことは、アンコンシャス・バイアスに「気づくヒント」になるように思います。
また、「どのような想いで、このキャンペーンに応募をしたのか?」というお一人おひとりのコメントが重要であると感じます。子どもたちの未来を願っての応募であったり、こういうことに気づき、変わっていくことが、一人ひとりがイキイキとする社会に繋がるのではないか?といった思いが大切だと思います。
今回の事例をヒントに、ぜひ、「私」はどうだろうか?とふりかえってみてください。可能性が広がるカモしれません。
(一社)アンコンシャスバイアス研究所
守屋 智敬Tomotaka Moriya
一般社団法人
アンコンシャスバイアス研究所 代表理事
株式会社
モリヤコンサルティング 代表取締役
「アンコンに気づき、行動した結果、
『自分』と『周囲』に生まれた良い変化の事例」
ご応募いただいた内容から着想し、
「職場」「家庭・地域」で4つの漫画を制作しました。
そのほか、ご応募いただいたエピソードの一部もご紹介します。
職場篇
そのほか、企業・団体の皆さまからいただいたエピソードの一部を
ご紹介します。
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【TSK(株)】
①気づいたアンコン:
「事務職の女性社員は、制服を着用するものだ」
②このアンコンに気づいての「変化」「良かったこと」:
- 工場に入る時のみ制服とすればよいのでは?という提案につながり、結果、制服が廃止されました。
- 事務職の服装が自由になったことで、「お子さんのお迎えに行くときも着替える時間を短縮してギリギリまで働くことができる」等、プライベートも含めた日々の過ごしやすさにもつながっています。また、企業訪問など、外に出て仕事をする機会が増え、モチベーションも上がるので、さらに仕事に注力できているといった声があります。
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【(株)シンコー】
①気づいたアンコン:
「製造部門は、工業系・理系の男性がよい」
「女性には、製造部門の仕事は無理だ」②このアンコンに気づいての「変化」「良かったこと」:
- 作業環境の整備や教育体制の構築をしっかりと行えば、「性別」も「専門性」も関係なく働くことができるのではないか。そうすることで、製造業に挑戦してみたいという人も増えるのではないかと気づくことができました。
- 生産設備導入を進めたことで、女性の製造部門での採用・配属が実現。女性のオペレーターがロボット溶接機を操作して作業を行うようになりました。
- さらに「安全に作業できること」、誰が作業しても均一の品質を保てること」は男女関係なく良くなった点だと考えています。
- 教育体制の見直しにより、文系出身のスタッフが部品の設計部門や溶接工程といった専門性が必要とされる部署でも戦力となって働けるようになりました。
- これらの実績を社外に公開することで、「専門的な知識は無いけれど、挑戦したい」という学生の方の応募・採用が増えたと感じています。
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【安達建設(株)】
①気づいたアンコン:
「電話応対は女性の仕事」
②このアンコンに気づいての「変化」「良かったこと」:
- これまでは、男性社員が電話をとらないために、女性社員が打合せを中断して電話にでていましたが、性別関係なく、電話に出るようになりました。
- 男女ともに、思いやり・気づきが職場に生まれたと思います。
- これまで女性だけで電話応対していたことから、いざ急に男性社員が電話に出た時に、しどろもどろになっていましたが、そんなこともなくなったと思います。
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【(株)アイペック】
①気づいたアンコン:
「技術職(非破壊検査)の仕事は男性」
②このアンコンに気づいての「変化」「良かったこと」:
- 総務部の女性や、検査結果のレポート作成を担当する女性事務員が非破壊検査の資格を取得しました。
- 現場経験のない女性が現場で仕事をすることにより、現場の環境改善、現場でのデータ取りのDXでの効率化とレポート作成までの時間短縮ができました。
- 仕事の効率化、ミスの減少につながり、お客様にとっても、技術者・事務員両方によい変化につながりました。
- 資格を取得した女性社員のモチベーションが向上しました。
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【(株)ホシナパック】
①気づいたアンコン:
「子育て中のパートの女性には、管理職は無理だ」
②このアンコンに気づいての「変化」「良かったこと」:
- 必要とされる管理職に対し、性別、勤務形態を問わず意欲的な人を管理職へ挑戦可能としました。
- 長年働いているパートの女性を正社員として登用する変化も起き、管理職を担ってくれました。
- 子育て中の女性に管理職を任せてみたらリーダーシップを発揮してくれてよかったです。
- 男女関係なく、やる気のある方にお願いすることが会社にとって良いことに気づくことができました。
- 女性管理職が、次のリーダーをお願いすることにより、若手の女性も、班長・主任を引き受けてくれるようになりました。
多くの企業・団体にご応募いただきました。誠にありがとうございました。
- 株式会社RMS保険センター、
- 株式会社アイペック、
- 安達建設株式会社、
- 株式会社インテック、
- 株式会社ウエブル、
- 三光合成株式会社、
- 株式会社シンコー、
- TSK株式会社、
- 株式会社北陸銀行、
- 北陸内観研修所、
- 株式会社ホシナパック
家庭・地域篇
そのほか、地域の皆さまからいただいたエピソードの一部を
ご紹介します。
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地域の皆さま
①気づいたアンコン:
「子供が小さいうちは手料理じゃないとダメだ」
「子どもを優先する完璧な母親をめざすべきだ」②このアンコンに気づいての「変化」「良かったこと」:
- 「頑張り過ぎて子どもにあたって、怖い顔してたら何の意味もないのでは?」と、外食やテイクアウトを薦めてくれた夫のひと言をきっかけに、私が笑顔でいることの大切さに気づかされました。
- 気持ちに余裕ができたことで、笑顔も増えました。
- また、夫との喧嘩も減り、子どもとの時間も増えました。
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地域の皆さま
①気づいたアンコン:
「懇親会の食事の準備は女性が担当するものだ」
②このアンコンに気づいての「変化」「良かったこと」:
- 女性だけが食事の準備を担っていることに疑問を投げかけたところ、担当の70代の男性が「これっておかしいよね」と賛同してくださいました。
- 結果、懇親会の食事の準備は男女問わずみんなでやることになりました。
- 「家庭では、女性が家事を担うべき」という性別役割分担意識につながるところがあると思うため、こういった投げかけをできてよかったと感じています。
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地域の皆さま
①気づいたアンコン:
「女性はスポーツ指導者として認めてもらえない」
②このアンコンに気づいての「変化」「良かったこと」:
- 「子どもも家もほったらかして、スポーツの指導や試合に行くにはみっともない」と言われると思っていましたが、監督を引き受けました。
- 結果、周囲からの揶揄や、監督会議の末席で変な目で見られたこともあったものの、子どもたちを思うコーチ陣や保護者の方々からは、常に励ましの言葉をもらいました。また、地域の人たちから意見を求められるようにもなったと思います。
- 女性であることを卑下して行動する必要はないと思いました。
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地域の皆さま
①気づいたアンコン:
「女の子なら、このプレゼント(お世話人形)がいいだろう」
②このアンコンに気づいての「変化」「良かったこと」:
- 娘(3歳)へのプレゼントには「お世話人形」をあげたいと思っていましたが、「恐竜の絵本やおもちゃがいい」と言ったことで、「こうなってほしい」という親の思い込み・希望に気づくことができました。
- 結果、自信を持って子どもの興味を周囲に伝えることができました。
- 自分の考えが変わったことで、自分の行動や発言にも性別による興味の押し付けを気にするようになったとともに、テレビや雑誌の「女の子向け・男の子向け」という言葉に敏感に反応するようになりました。
- 最初は驚いていた祖父母も、子どもの興味を伸ばしていこうという雰囲気に変わりました。
- 性別ではなく、あくまで本人が良いと思ったことに耳を傾けることの大切さを感じています。
- 子どもの「なんで?」というワードも、アンコンを防ぐ言葉かもしれないと思いました。
有識者コメント
今回、ご応募いただいた「気づいてよかった事例」は、アンコンシャス・バイアスを上書きすることの大切さや、気づくことで広がる可能性の広がりを感じさせてくれるものでした。
働き方改革、職場環境の改善、生産性の向上、社員のモチベーションUP、性別役割分担意識の解消などをはじめとした企業内でのよき変化につながった事例をはじめ、家庭や地域における変化、子どもたちの未来の可能性に繋がるような気づきも語られています。注目すべき点は、アンコンシャス・バイアスの影響は「多岐にわたる」ということです。
今回ご紹介する事例をひとつのヒントに、これまでの「あたりまえ」を疑ってみることからはじめてみるのもいいと思います。
一人ひとりがイキイキとする社会、組織づくりをめざして、ぜひ、「私」を主語に、一人ひとりがアンコンシャス・バイアスに気づこうとすることからはじめてみてください。アンコンシャス・バイアスの上書きは、未来を変える一歩となるかもしれません。
「ピンクといえば、女の子の色だ」
というアンコンがあるカモ?